YouTubeの広告媒体パワーをニコニコ動画・Yahoo!動画・GyaOと比較対照

日頃、素人ビデオの投稿&公開でお世話になっているYouTube。広告媒体として見た場合の媒体特性を、他の主要な動画サイトと比較してみた。
媒体パワーの数字を検証すると、他の主要動画サイトに対して圧倒的な優位性があることが明らかだ。

YouTube」日本版の資料によれば、媒体特性は以下のとおり。
YouTube は、日本で4 番目に大きなサイト(PV による順位)
○ エンターテイメントカテゴリーにおける利用者数1 位
○ エンターテイメントカテゴリーにおけるPV 数1 位
○ 利用者数: 約 1,863 万人/月
○ 1 人あたりの利用時間: 1 時間31 分/月
○ 1 人あたりのPV: 108 PV/月
○ 1 ヶ月あたりのPV: 約 20.05 億PV

YouTube」の媒体パワーを示すこの数字を、「ニコニコ動画」「Yahoo!動画」「GyaO」の媒体資料の数字と比較検討したのが下記表&グラフである。
ヤフーがGyaOの株式を取得し、子会社化。「Yahoo!動画」と「GyaO」を統合するというニュースが4月に公表されたが、その背景はYouTubeニコニコ動画CGM動画共有サイトの人気に太刀打ちできなかったことであることが裏付けるられるデータでもある。

YouTubeとニコニコ動画が20億前後で月間PVの2強、Yahoo!動画・GyaOは一桁下回る

まず、最初に媒体パワーを示す月間PVとユーザー数を比較検証したのが下図。


月間PVは、YouTubeが約20億PV、ニコニコ動画が約18億PV。Yahoo!動画とGyaOはこれより1桁下回る数字。
プロの動画作品をメインにした後者と、素人の動画作品をメインにした前者のサイト運営コンセプトがPV数に歴然と現れている。
従来のTV放送の延長線上にWEB動画を位置づけたYahoo!動画・GyaOと、インターネットのインタラクティブな特性を生かしたCGM型の新しいWEB動画サイトを創設したYouTubeニコニコ動画。両者のコンセプトの違いが数字に表れたといえる。
ユーザー数はYouTube・1,800万、ニコニコ動画・1,200万、Yahoo!動画・1,000万。GyaOが2,300万でトップであるが、登録会員の累計数字であるので割り引いて考える必要がある。

バランスのとれたYouTubeの年齢構成、ニコニコ動画は若者メイン、Yahoo!動画は中高年令層が多い

性別、年齢構成別に見たユーザー構成が下図。主要動画サイトに共通する特性は、男女別では男性が多いこと。動画といえばセクシャルなコンテンツというイメージも影響しているかも知れない。
明確に媒体ごとの差がでているのは、年齢構成である。


YouTubeは各年代ごとにバランスのとれた構成であるのに対して、ニコニコ動画は10代・20代の若者がメイン。Yahoo!動画は50才以上をはじめ中高年令層が多く、GyaOはM1・M2層が約30%ずつ。
インターネットでブロードリーチ型の大量広告配信を実施したいという広告主であれば、YouTubeというのが自然な選択肢であろう。
ちなみに、YouTubeの広告費。トップページのFlash動画広告で1日360万円〜、ページを指定しないランダム配信で120万円〜実施可能である。