話題の人・USEN宇野社長によるパソコンテレビGyaO!媒体説明会

テレビとインターネットの融合という大きな流れの中で、注目されているのがGyaO!パソコンテレビというキャッチフレーズでUSENが運営する無料動画サイトです。広告代理店を対象にした大阪での媒体説明会があり、出席しました。100億円近い金額を個人のポケットマネーで出資してライブドアの株式を取得した話題の企業、イケメンとしても知られる宇野社長みずからがプレゼンテーターとして来阪するとあって、会場は大にぎわいでした。
昨年春に誕生して、わずか1年の間にアクセス数が急増。3月末の最新データでは登録ユーザーが800万人を突破したそうです。発足当初の記者発表時に、2〜3年の間に1000万人のユーザー獲得を目標として語ったところ、会場からは失笑・嘲笑がもれたそうですが、当事者の予想を遥かに上回るスピードで普及。最近では毎月100万人程度が新規加入しているので、5月か6月には1000万人を突破する見込みということです。
動画サイトとしてはYahoo!動画GyaO!が2強の状況。人気コンテンツとしては映画とゲームがトップ争いをしており、ユーザーは20代の若者が多いようです。年齢・嗜好等のプロファイルが重なる部分が多いライブドアユーザー約1500万人からの動線が加わることによるシナジー効果もそれなりに期待できるでしょう。
宇野社長本人としては、急成長しているが故に頭打ちの時期到来も予想より早まるという冷徹な判断をしており、ライブドアとの提携も危機管理の一環のようです。
ホリエモンが象徴するように、急成長するIT企業オーナーには軽薄さや奢り未成熟さを感じることが少なくないのですが、宇野社長は楽天・三木谷氏と同様に、したたかな大人の経営者のようです。USENというハイカラな社名ロゴに変わってはいますが、スナックやバー・飲食店へ音楽配信する大阪有線放送という会社が前身。一軒一軒ドブ板営業をし、泥臭い苦労を積み重ねながらネットワークを拡大してきた「商売人」「苦労人」としてのDNAが、先代社長から宇野社長へと継承されているようです。