パソコンテレビGyaO!に関する懸念2:ユビキタスTVとの競合

パソコンテレビGyaO!はMACに対応していません。MACに対応していないのは、ユーザー数が少ないからだけではなく、もっと本質的な課題と連なっているような気がします。アップルは音楽配信iPODに加えて動画コンテンツもインターネット配信しようとしています。TVチューナー付きのPCもありますが、アップルでは過去の技術として見向きもしていないのです。携帯電話で精細なTV画像を受信できる「ワンセグ」も本格的に稼働しました。任天堂ソニーの携帯ゲーム機も、いつでも好きなときに好きな場所で楽しめるユビキタスTVを指向しているのは明らかです。
GyaO!には携帯電話バージョンもありますが、ユビキタス環境で楽しむにはコンテンツが貧弱です。自宅で見るホームテレビとしては画面が小さすぎることを考えあわせると、技術的にも発想的にもWEB2.0の視点からみると中途半端さが否めません。かつてISDNというインターネット接続方法がありました。高速回線として鳴り物入りで誕生し、急速に普及しながらも、いつの間にか消えてしまいました。賢明な宇野社長のことですから、先刻承知の上で事業展開していることでしょう。杞憂に終わることを願っています。