ネットとTVの融合:Googleが提示するビジネスモデル「Click-to-Play動画広告」

Googleが、同社のアドワーズ広告で「テキスト広告」だけではなく「動画広告」も新しい表示形式として利用可能にしたことが先日発表された。
詳細な広告セールス資料が入手できたので内容を確認してみると、Click-to-Playと名付けられた新しい動画広告手法は、TVCM素材を流用してネットで簡単に配信できることを意識したビジネスモデル。ネットとTVの融合という当世流行のテーマに対する、Googleならではの独創性と先進性にあふれた模範回答として評価したい。
広告主にとって極めて魅力的な条件を備えているため、大手広告主・ナショナルクライアントがキャンペーン展開をする場合、TVCMと連動したインターネット広告手法としては、Click-to-Play広告を利用する可能性が極めて高い。
日本の広告費:年間5兆9625億円のうち、TVCMは約1/3の2兆411億円。TVCM予算の1/10がClick-to-Play広告に振り替えられるだけでも巨大な広告費がGoogleに投下されることになる。これまでロングテール=中小企業や個人の広告主のターゲティング型SP広告を得意としていたGoogleが、大手広告主のブランディング型マス広告領域でも一気にシェアを拡大する強力な起爆剤になるであろう。