ユーザーの初期設定ホームページ構成比にみるWEB2.0時代

インターネットのブラウザーを起動したときに、最初に表示される初期設定ホームページについての興味深いデータが入手できた。
Yahoo! JAPANトップページに表示される「注目の情報」というテキスト広告を推奨するセールスシートに、下図のようなグラフが記載されている。

この資料(2006年4月:ビデオリサーチインタラクティブ調査)によれば、ユーザーの初期設定ホームページ構成比は次のとおり。
1位:yahoo.co.jp(Yahoo! JAPAN) : 36%
2位:ポータルM社(msn) : 6 %
3位:bb.yahoo.co.jp (YahooBB) : 5 %
以下、イニシャルを翻訳して推測すると、Google : Biglobe : OCN : @Nifty : Dion 等のポータルが2%で続いている。
注目すべきは、ロングテールに相当する「その他」 : 40%という数字である。
インターネット開通当初は、契約しているISPのトップページがホームページとして初期設定されている。上記データでは、初期設定ホームページ構成比のなかでISP系ポータルの占有率は約20%程度にすぎない。残り約80%のユーザーがお仕着せの初期設定ホームページを別のサイトに変更して、自分なりにカスタマイズしているわけだ。
5年前10年前と比較すると、ユーザーのネットリテラシーレベルが一般的にかなり高度化・成熟化し、新たな局面=WEB2.0時代に到達していることを裏付けるデータのひとつである。
無数のWEBサイトの中で、Yahoo!J APANが初期設定ホームページとしてトップシェアを占めるポータルであるという事実は揺るがないが、Gyao : mixi : はてな等の新興勢力に押されて、その地位が相対的に低下していることは明らかだ。
老舗デパートや地元商店街、総合スーパーが斜陽化・衰退する中で、地域ナンバーワンの超大型ショッピングモールとコンビニエンスストアや専門店チェーンが健闘している商業界の勢力図に似ている。大型SCでぶらぶらとウインドーショッピングを楽しむユーザーもまだまだ多いけれど、まっすぐお気に入りのショップへ直行する目的買いユーザーが増加している、というわけだ。