新聞離れだけではなく、新聞社系ニュースサイト離れも進行中:20代・30代の若い世代
マスコミ視聴率関係の調査会社ビデオリサーチによる「全国新聞総合調査」J-READ第7回調査結果が数日前に発表された。調査結果によれば、新聞離れだけではなく、新聞社系サイト離れも進行していると思われる。新聞社系サイトからではなく、Yahoo! JAPAN等の主要インターネットサイトから得ているユーザ比率が増加している模様だ。20代・30代の青年層が新聞を購読しなくなったことは周知であるが、新聞社にとってはアタマが痛いことだろう。
http://www.videor.co.jp/press/2008/080318.htm
第7回「全国新聞総合調査」によれば、新聞閲読状況については「1週間に1日でも朝刊を読む人は93.5%と9割以上、その中で毎日読んだ人は7割」。新聞社が運営するwebサイトについては、「女性より男性の利用率が高く、最も高いのが男性30代(38.1%)、次いで男性40代(35.4%)、男性20代(29.5%)の順。女性で最も高いのは女性20代の17.4%」とのことである。
まずは想定どおりの調査結果のようであるが、詳細について分析するといくつかの懸念点がある。
1か月以内に利用した「新聞社系ニュースサイト」および「ポータルその他のニュースサイト」視聴動向を性・年齢別(単位%)に比較対照したデータが下記。
■新聞社系ニュースサイト 性・年齢別視聴動向(単位%)
項目は左から「性・年齢 」:「1ヶ月に利用した新聞社サイトA」:同「ニュースサイトB」
個人全体 | 21.3 | 29.4 | |
男性60代 | 19.6 | 17.0 | |
男性50代 | 26.3 | 26.5 | |
男性40代 | 35.4 | 38.7 | |
男性30代 | 38.1 | 48.2 | |
男性20代 | 29.5 | 46.6 | |
男性15〜19歳 | 14.0 | 29.5 | |
男性計 | 28.9 | 35.0 | |
女性60代 | 7.8 | 6.8 | |
女性50代 | 10.9 | 13.5 | |
女性40代 | 16.7 | 23.4 | |
女性30代 | 16.4 | 32.1 | |
女性20代 | 17.4 | 43.4 | |
女性15〜19歳 | 11.5 | 29.5 | |
女性計 | 13.6 | 23.8 |
「B:ポータルその他のニュースサイト」から「A:新聞社系ニュースサイト」をマイナスした数字(単位%)が下記。
個人全体で見るとB:29.4%マイナスA:21.3%=8.1%であり、ポータル系のニュースサイトが新聞社系ニュースサイトを上回っている。男性20代では格差が大きくなり17.1%。女性20代では格差がもっと拡大して26.0%にもなる。男性・女性の60才代以外は、いずれもポータル系サイトが上回っている。
■ニュースサイトvs新聞社サイト 性・年齢別視聴動向(単位%)
性・年齢 | ニュースサイト利用比率 | |
マイナス新聞社サイト利用比率(BマイナスA) | ||
個人全体 | 8.1 | |
男性60代 | -2.6 | |
男性50代 | 0.2 | |
男性40代 | 3.3 | |
男性30代 | 10.1 | |
男性20代 | 17.1 | |
男性15〜19歳 | 15.5 | |
男性計 | 6.1 | |
女性60代 | -1.0 | |
女性50代 | 2.6 | |
女性40代 | 6.7 | |
女性30代 | 15.7 | |
女性20代 | 26.0 | |
女性15〜19歳 | 18.0 | |
女性計 | 10.2 |