WEB広告の新商品Yahoo! のエリアデモグラフィックターゲティング

Yahoo!JAPANから、新春1月6日にディスプレイ型WEB広告の新商品がリリースされた。
「エリアデモグラフィックターゲティング」プライムディスプレイというメニューである。
ユーザーの「居住エリア×性別×年齢」を指定して広告配信ができるのが特長。

従来から「エリア」ターゲティング広告、「デモグラフィック」ターゲティング広告というメニューは存在したが、「エリア×デモグラ」の2項目を組み合わせて広告配信できるメニューとしては初登場となる。
「居住エリア」は、厳密にいえば「アクセスエリアまたは居住エリア」となる。アクセス時のIPアドレス、またはYahoo! JAPAN IDによって、ユーザーの現在のアクセス地域または居住地域を判別する。


料金は下記。
・地域と性別または年齢によるターゲティング:0.6円/imps
・地域と性別と年齢の組み合わせによるターゲティング:0.7円/imps
ダイレクトメールと同様に広告配信できて、料金も割安感がある。
1プロモーション10万円から実施可能なため、トライアル出稿しやすいのも特長である。


在庫確認をしてみたところ、リリースされたばかりにもかかわらず、20〜34歳の女性=F1層狙いはエリアによって早くも満稿状況。エリア行動ターゲティング広告と同様、人気メニューになりそうである。


電通予測では、2008年度はWEB広告が新聞広告を抜いて第2位に躍進する見込み。
しかし、WEB広告に関しても懸念材料は少なくない。

躍進を続けていたCGM系のメディア、mixiやモバゲーにかげりが見られるのが一例。mixiは年齢制限を15歳に引き下げ、招待制から登録制へ移行。モバイルで圧倒的なアクセス数を誇るモバゲータウンも、アバターの売り上げ減少という壁にぶつかった。CGMの元祖「2ちゃんねる」も海外企業に売り渡されるようである。

こうした環境下で、Yahoo!JAPANも安泰とはいえないだろう。PCに関しては圧倒的な存在感があるが、モバイルに関しては2番手・3番手グループメディアという弱みもある。
しかし、危機感をバネにして、ネットワークメディアを拡大したり、エリアメニューやターゲティング型メニュー等を次々にリリースして優位性を堅持している。
他のWEB媒体の場合、エリアデモグラやエリア行動のメニューそのものは可能であるが、露出ボリュームが貧弱なため商品化が事実上困難。
これに対して、Yahoo!JAPANはターゲットを絞り込みつつ、膨大なアクセスボリュームも確保できるのが強みである。
PCに関しては、今年も一人勝ちの状況が続きそうである。