世帯あたり平均所得は約567万円、10年前と比較して約90万円もマイナス
新年早々、不景気な話であるが、我が国経済のかなりアブナイ状況が浮き彫りになるデータを紹介しておきたい。
下記表は、平成9年から18年までの「1世帯あたり平均所得」推移を示したものである。平成18年は約567万円、10年前の約658万円と比較して約90万円もマイナスになっている。
データ出処は厚生労働省の「国民生活基礎調査」平成19年版。
◇平均所得(1世帯あたり)年別推移
年 | 平成9年 | 10年 | 11年 | 12年 | 13年 | 14年 | 15年 | 16年 | 17年 | 18年 |
平均所得 | 657.7 | 655.2 | 626.0 | 616.9 | 602.0 | 589.3 | 579.7 | 580.4 | 563.8 | 566.8 |
※平均所得の単位は万円
日本経済が停滞状況にあることは承知しているが、10年前と比較してマイナスという数字は目を疑う。半信半疑の心境である。厚生労働省の「国民生活基礎調査」はサンプル調査である。データに偏りがあるのではないか、という疑念を検証するため別途資料=内閣府の「日本の国民所得(NI=National Income)」統計を念のため参照してみた。
詳細は後述するが、結論としては、厚生労働省と同様の結果である。