広告営業は検索連動広告に強いデジタル系広告代理店が圧倒的優位

インタレストマッチ」広告の基本的な特長は、検索連動広告と同様にクリック課金方式であること。
原稿仕様は、15文字以内のタイトル&33文字以内のサイト説明文で構成するテキスト広告。オーバーチュアのスポンサーサイトの仕様と同じである。
入札にあたっては最低申込金額: 10万円以上。興味関心領域に関するキーワードは最低入札価格: 1円となっている。小口クライアントからの掲載申込みやトライアル出稿にも対応可能な料金体系である。
検索連動広告の延長上のカテゴリーに属する広告手法のため、クライアントに対する広告営業は検索連動広告に強いデジタル系広告会社が圧倒的に優位な状況。


オーバーチュア販売代理店には推奨認定代理店、認定代理店、契約代理店、オンライン代理店の4種類がある。このうち、推奨認定代理店は、オーバーチュアの販売・運用実績が最も優れていると公式に認定された広告会社。社名を列記すると、アイレップアウンコンサルティング、オプト、サイバー・エージェント、セプテーニトランスコスモス、NIKKO、フルスピード、メディックス、レリバンシー・プラスの10社。
一般の人々にとってはあまり知名度のない企業ばかりである。第2ランクの認定代理店は、アイ・エム・ジェイ、朝日広告社、電通、メンバーズの4社。アナログ系広告会社としては、朝日広告社、電通2社の名があるのみ。
検索連動広告に強いデジタル系広告会社、なかでも推奨認定代理店10社が、販売活動を事実上独占している状況なのだ。


現状の「インタレストマッチ」広告仕様はテキスト広告である。しかし、Googleのサイトターゲティングやコンンテンツマッチ広告では、テキストではなくFlash動画等のバナー系広告も既に掲載されている状況。ヤフー&オーバーチュアでも技術的には可能なはずである。


(1)ユーザーが閲覧中のサイトの内容、(2)ユーザーの過去の閲覧履歴と合わせて、(3)都道府県など配信地域の3項目に合致したターゲットに対する広告は、現在の検索連動広告や「エリア行動ターゲティング広告」でも可能である。しかし、さらに(4)性別 (4)年齢層のより詳細な絞込み、および(5)配信スケジュールの時間毎の指定までできるのは「インタレストマッチ」広告のみである。

ヤフーのバナー系広告では、ネットユーザーのサイト閲覧行動を解析して興味関心領域を特定できる「行動ターゲティング広告」がある。中でも、ユーザーの居住エリアと興味関心領域ををクロスできる「エリア行動ターゲティング」は人気の広告メニューになっている。リーンフォワードLean forward メディアというインターネットの媒体特性から考えても、ネット広告の基本はターゲティング型広告だ。
テキストではなくFlash動画等のバナー系広告表示も可能ということになれば、アナログ系広告会社にとっては検索連動広告・「インタレストマッチ」広告の両方でお手上げの状態。なかなかシビアな状況である。