「検索連動広告」を利用するなら、まず第一に顕在顧客対策=SEOの補完

インターネットでキーワードを打ち込んで目的のHPにアクセスしようとするユーザーに対して、「検索連動広告」はバナー広告等の従来型インターネット広告より効果的であることは否定しません。資金力が豊富な企業がメディアを支配する従来型メディアではなく、草の根民主主義的なメディアであるインターネットでは個人や小企業でも「電車男」のようなメガヒットを放つ可能性があることや、ロングテール理論によるマイナー広告や情報の復権は歓迎すべきだと思いますが、「競馬必勝法」「パチスロ必勝法」もどきのSEM礼賛論はいかがなものでしょうか。
ネットで検索する以前にアクセスしたいサイトの存在や名称はすでに認知されていることが多いということにも関連しますが、「検索連動広告」はまず第一に、すでにサイトの存在や名称を認知しており詳細な情報を求めて検索サービスを利用している顕在顧客対策として活用すべきです。ご存知のとおり、サイト立ち上げ時期やSEOがうまくいっていない場合には、自社のサイト名称を入力して検索しても、他社のサイトが上位表示されたり、最悪の場合、自社のサイトが1ページめに表示されなかったりする場合が少なくありません。そうした場合、Overtureであれば必ず上位表示させることが可能ですのでSEOの補完対策としては有効であり必須手法といってよいかも知れません。特定の商品やサービスを検索しているけれども、具体的な商品やサービス名までは確定していないユーザーを対象にしたオンデマンド型の広告手法として「検索連動広告」は有効ですが、不特定多数の潜在顧客を大量に集客する手法として利用する場合は、かなりの予算を投入する覚悟が必要です。
SEOSEMに関する論議は一般論や総論としては正解だと思いますが、個別具体的な現実論としては「まゆつば」ものと言わざるをえない俗説が少なくありませんので、明日以降のダイアリーでも引き続き検証してみたいと思います。