「電通+オプト」連合に対抗して「博報堂+サイバーエージェント」連合が誕生

インターネットという「武器」を手にした無数の大衆のレジスタンスにより、大企業が支配する中央集権的なメディア構造という旧体制が崩壊の危機に面していることを象徴するのが大手総合広告代理店とインターネット専業広告代理店との提携強化。昨年12月に電通がオプトと提携したのに続いて、博報堂サイバーエージェントと提携して新会社を発足させたことを3月30日公表。
http://www.cyberagent.co.jp/news/press/2006/0330_1.html
新会社「株式会社シーエー・エイチ」は<サイバーエージェントグループの持つインターネット広告のノウハウと、博報堂の持つブランディングやクリエイティブなどのプラニング力、博報堂DYメディアパートナーズのメディア調達力とメディアプラニング力を融合させることで、相乗効果による新しいインターネットマーケティング>の提案をするらしい。資本金1.25億円の出資比率は、サイバーエージェント 60%:博報堂 25%:博報堂DYメディアパートナーズ 15%。出資比率ではサイバーエージェントがメイン。関係3社の微妙な力関係や思惑が見え隠れする数字である。
昨年12月22日に発表されたオプトと電通との業務・資本提携内容は、オプトが株式および新株予約権を発行し、これを電通が引き受ける。<2006年1月に電通がオプトの第三者割当増資に応じて約34億7000万円を出資、5.1%の株主となる。予約権の行使期間は2年間で、行使後の出資比率は約16.6%。電通はオプトを持ち分法適用会社とする方針。オプトは得た資金を人員の拡充やM&Aを含めた新規事業開発などに投資していく>スタイル。金額的にはこちらの方がスケールが大きい。
オプトの資本金は45億6000万円(2006年2月現在)、売上高166億円(2005年12月期実績)なので約34億7000万円という出資金額に、電通の「本気」度が伺える。