大阪造幣局「桜の通り抜け」に行ってきました


 
毎年4月中旬、1週間だけ局構内の桜並木が一般公開されることで知られる春の風物詩・大阪造幣局桜の通り抜け」に行ってきました。公園や学校に咲く一般的な桜の品種はソメイヨシノが圧倒的に多いのですが、ここ造幣局の桜は大半は遅咲きの八重桜。世間で桜が散り若葉の緑が色濃くなる頃に花盛りを迎えます。関山、普賢象、松月、紅手毬、芝山、黄桜、楊貴妃などという風情豊かな名称がついた100を超える多様な品種の桜が咲き競う風景は、大阪人の誇りでもあります。紙幣や硬貨を製造する造幣局という「聖域」に桜を数百本も植え、1週間だけですが局構内の通路を一般市民に開放するという粋な計らいは、誰の発想なのか不明ですが、見事という他ありません。明治16年に開始されたということですから、文化人の資質のある明治の元勲・政府高官のひとりが英断したのに違いありません。
今年の「通り抜け」一般開放日は、4月12日(水)から4月18日(火)までの7日間。日曜はカミさんが都合が悪いということなので、カミさん&娘と待ち合わせて出かけることにしました。溜まっていた仕事を片付けるために休日出勤したのですが、午後3時頃に打ち切りして持ち帰りすることにして、雨天決行。大阪で暮らしはじめて30年近くになりますが、カミさん&娘は初体験。私自身もまだ2回目です。観光名所というのは地元住民に取っては以外と縁のないものです。あいにくの雨でしたが、たくさんの人で大賑わい。「人の流れが滞るので、立ち止まらないでください、写真撮影しないでください」とハンドマイクでがなり立てるガードマンの無粋な声が邪魔でしたが、リストラがらみの殺伐とした出来事の多い職場でのストレスをしばし忘れる貴重な時間になりました。
面白かったのは東南アジア系、台湾や韓国・中国人らしい観光客が結構多かったこと。姿かたちは日本人と同じですが、話している言葉が違うので分かります。かなり多いようで、台湾語らしき言語の有線放送ガイドが流されているのが印象的でした。
「通り抜け」の詳細については下記。国の機関だったのが小泉行政改革の結果、独立行政法人造幣局なるものに組織変更されています。
http://www.mint.go.jp/sakura/

■2006/04/16追記
通り抜けを発案したのは明治16年当時の造幣局長・遠藤謹助という人物らしい。Wikiによれば長州五傑のひとりとされている。関連情報は下記URL
http://www.tourism.city.osaka.jp/okawa_special/bureau.htm
http://tktaku.com/TSakura/
Wiki遠藤謹助のプロフィール
http://ja.wikipedia.org/wiki/遠藤謹助