Yahoo! JAPAN「行動ターゲティング広告」実施事例による広告効果

先日のYahoo! JAPANの代理店説明会で「行動ターゲティング広告」の広告効果の実証レポートが報告されました。
「自動車カテゴリー」において、ノンターゲティングの「ビルボード系広告」と「行動ターゲティング広告」で同一の広告素材を利用して広告を実施。それぞれの広告接触者に対してWEBアンケートを実施した結果のレポートです。
結論としては、ノンターゲティングの「ビルボード系広告」と「行動ターゲティング広告」とを組み合わせて実施するのが効果的という結果になっています。

■主要な効果測定指標データ
○広告に接触したユーザー数/「ビルボード系広告」>「行動ターゲティング広告」:比率は約5/1です。
接触回数/「ビルボード系広告」<「行動ターゲティング広告」:期間中の接触回数はは平均2.8回:12.7回で約1/4.5
という当然の結果になっています。

広告効果を計る主要指標のアンケート結果は以下のとおり。
○CTR/「ビルボード系広告」<「行動ターゲティング広告」ですが、いずれも0コンマ数パーセントで、その差は予想したほど大きくはありません。
○ブランド認知率/「ビルボード系広告」<「行動ターゲティング広告」<「両方に重複して接触」。それぞれ10%弱の有意な差異がありますが、トップは「行動ターゲティング広告」ではなく「両方に重複して接触」です。
○広告認知率/「ビルボード系広告」≒「行動ターゲティング広告」:約80%で、ほとんど同じ。※「何度も見た」「1〜2度見かけた」「見たような気がする」の合計数値。
○広告認知後のアクション/「ビルボード系広告」<「行動ターゲティング広告」<「両方に重複して接触
と、いう結果。「ビルボード系広告」と「行動ターゲティング広告」は補完関係にあり、それぞれ特徴の異なるふたつを組み合わせるのが効果的という当たり障りのない広告効果測定レポートとなっています。

肝心のCPCが公開されていませんし、1カテゴリーのみでの実証的な効果測定結果ですので、ただちに一般的効果にも適用できるわけではありませんが、検索連動広告に取って代わる広告手法として「行動ターゲティング広告」に過剰な期待を寄せるのは早計ということでしょう。

想定したほど広告効果が上がっていない理由としては
1.フリークエンシーが多すぎること
2.テキスト広告ではなくバナー広告のため、インプレッション効果が必ずしもCTRの向上に直結しないこと
などが想定されます。