朝日・読売・日経の共同プロジェクト所感:ウェブは新聞を殺さない、新聞が新聞を殺すのだ。

週刊ダイヤモンド9/22号「新聞の没落」特集でも予測されていたが、新聞業界の勝ち組、朝日・読売・日経が共同サイトを立ち上げるようだ。業界でも下記ブログをはじめとするさまざまな分析や評価がなされている。
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アナログ広告代理店のWEB担当者としての所感を以下にまとめてみたい。

まず、共同サイトについては、いまさらの感があり、その存在意義が理解できない。ウェブ対応強化施策としては、業界の弱者である産経新聞のウェブファースト宣言の方が革新的であり評価できる。
朝日・読売・日経が共同プロジェクトは、ウェブ強化よりはリアル事業分野での業務提携強化。例えば新聞の戸別配達網の維持・強化のために,過疎地域などの配達の共同化を進めるといったあたりに主眼があるのではなかろうか。護送船団方式で業界を育成する、戦後レジュームの最後の聖域・新聞業界でも、統廃合や大幅なリストラが必至の状況ということであろう。
敵は外ではなく、内にある。ウェブが新聞を殺すのではなく、新聞が新聞を殺すのだ。3社の試みは、自社や業界内部の権威主義や古いしがらみ断ち切って、自己改革を行わなければ生き残れないという危機感の現れとして理解しておきたい。