年商1兆8,000億円のビッグビジネス:パチンコ業界トップ企業MARUHANマルハン

大阪市営地下鉄なんば駅で、MARUHANという企業が交通広告を実施している。広告主はパチンコ屋さん。かなり目を引く企業広告キャンペーンである。
「パチンコ業界:売上高=市場規模30兆円弱の巨大マーケット」
http://d.hatena.ne.jp/popoya/?of=13
というテーマで業界全体の動向を以前話題にしたが、今回はその続編である。

MARUHANマルハンのHPにアクセスして会社概要を調べてみた。
http://www.maruhan.co.jp/

まず驚いたのは、同社の売上高。2007年の売上高は1兆8,149億円。かなりの規模の会社であることは推察できたが、これほどのスケールとは想定外であった。従業員数8,428名・パチンコホール229店舗、ボウリング場・レジャーその他14店舗を展開するビッグビジネスなのである。パチンコホール運営企業としては業界トップのようである。
広告業界の数字と比較してみよう。TV広告が年間約2兆円のマーケット。業界トップ企業=電通の年間売上高もほぼ同じ約2兆円強。同社の売上高はTV広告や電通の売上高に迫る巨大さなのだ。

同社創業者:韓昌祐氏は1931年2月15日韓国慶尚南道三千浦市生まれ。1945年10月(15歳)来日し、法政大学卒業と記されている。代表者経歴のページでは、下記のように語られている。

1957年に京都府峰山町で創業*1して以来、2007年5月で50周年を迎える事が出来ました。また、2005年には売上高一兆円を達成する事も出来ました。しかしながら、これまでの軌跡は決して平坦ではなく、幾多の危機を乗り越えて今日に至っています。

地下鉄交通広告キャンペーンは、同社の社会貢献活動をPRしたマルチクリエイティブの企業広告。求職活動時期でもあるので、学生さんやその家族を対象にしたリクルート広告の一環かと思われる。「東京フィルハーモニー交響楽団」「J1リーグ 大分トリニータ」「NOMOベースボールクラブ」等のスポンサー企業でもあるようだ。
http://www.maruhan.co.jp/corporate/philanthropy.html

会社情報の中で注目されるのは、建設会社イチケンがグループ企業に含まれていること。ビックカメラなんば店の地下部分にMARUHANマルハンの店舗があるが、マルハンがビルの実質的なオーナーかも知れない。同ビルはダイエーが運営するプランタンデパートがあった場所。イチケンは元ダイエー系のゼネコンであった。イチケンの筆頭大株主がマルハンというつながりからの連想である。ゴールドマンサックスが第2位株主というのも興味深い。

マルハン、寡占的成長を持続、ダイナム前期赤字を突き放す、今後の課題は海外エンタメのM&A
http://blog.goo.ne.jp/thinklive/e/9d442d8476fa7497d711c4d37da372d3

ウィキペディアWikipediaマルハン
http://ja.wikipedia.org/wiki/マルハン

マルハン会長・韓昌祐氏のプロフィール
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=64371&servcode=300§code=300

消費者金融「お客選別」のあおりで パチンコ業界厳しい!
http://www.j-cast.com/2007/06/10008279.html

*1:会社沿革では1957年5月京都峰山町に喫茶「るーちぇ」創業、1958年4月個人経営にてパチンコ店を開店とあり、創業した年に齟齬がある。